リフォームの見積もりは複数社から取ったほうがいい、と分かってはいるのに、なんだか気が引ける。
「何社にも頼んで、失礼にならないかな」と、依頼のメールを書きかけたまま手が止まる。
私も同じところで止まっていました。
相見積もりが気重いのには、はっきりした理由があります。
相見積もりは、最初から「断る」ことが決まっている頼み方だからです。
3社に頼むということは、2社にお断りの連絡を入れるということ。
断る場面まで想像してしまうと、頼むこと自体が重くなってしまいます。
この記事では、築23年のマンションで3社に相見積もりを取り、2社にお断りをした私が、実際に送ったメールの文面をそのまま公開します。
お断りしたA社から返ってきた返信も、あわせて載せています。
読み終えるころには、これから見積もりを取る方は安心して頼めるように、もう頼んでしまった方はそのまま使える文面を持ち帰れます。
先に結論をお伝えします。
断りの連絡は、メール1通で十分です。
大事なのは長さではなく、断った理由と、相手の良かったところを書くことでした。
気が重くなるのは当然ですが、重さは断り方と段取りでずいぶん軽くできます。
【はじめにお断り】 わが家は水回り(キッチン・洗面・浴室)に和室を洋室にする間取り変更まで加えた、まとめてのリノベーションをしました。一括見積もりサイトは使わず、自分で3社を探して相見積もりを取っています。この記事に出てくる会社は、A社・B社・C社と匿名にしてお伝えします。
結論|そのまま使えるお断りメールの例文


お急ぎの方のために、先にコピペで使える文面を置いておきます。
断りの連絡は、下の型で十分です。
コピペで使えるメール例文【理由を伝える版】
わが家が実際に送った文面を、どなたでも使える形に整えました。
先に安心していただきたいのですが、長い文章は要りません。
わが家が実際に送ったメールも、8行ほどです。
大事なのは長さではなく、断った理由と、相手の良かったところが入っているかでした。
「うまく書けないから連絡できない」と止まっている方は、下の型をそのまま使ってください。
〔 〕の部分を置き換えてお使いください。
件名:お見積りの件(お礼とご連絡)/〇〇(お名前)
お世話になっております。〇〇です。
先日は〔リフォーム内容〕のお見積りをいただき、誠にありがとうございました。
検討を重ねました結果、今回は別の会社様にお願いすることとなりました。
お忙しい中ご対応いただきましたのに、誠に申し訳ございません。
今回は〔重視した条件〕を優先したため、〔条件に強い会社〕にお願いすることにいたしました。
〔相手の良かったところ〕については〇〇様のご提案がいちばん心に残っており、条件が違えばお願いしていたと思います。
今後また機会がございましたら、その際はぜひご相談させていただければと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
大事なのは、後半の2段落です。
断った理由と、相手の良かったところ。
2つを入れるだけで、受け取る側の印象がまるで変わります。
コピペで使えるメール例文【理由をぼかす版】
事情があって理由を書けないこともあると思います。
その場合はこちらをお使いください。
(お礼とお詫びまでは同じ)
検討を重ねました結果、今回は総合的に判断し、別の会社様にお願いすることとなりました。
〔ご提案いただいた〇〇〕はとても魅力的でしたが、今回はご縁がなかったということで、何卒ご容赦いただけますと幸いです。
ぼかすときのコツがひとつあります。
理由を書かない代わりに、相手の良かったところは具体的に1つ書いてください。
理由も褒め言葉も両方ないと、ただ終わりを告げるだけの連絡になってしまいます。
なぜ後半の2段落が大事なのか、実際に私が送った文面と、相手から返ってきた返信は、このあと順にお伝えします。
相見積もりで、いちばん後ろめたかったこと


断る場面が見えているから、気が重い
相見積もりを取ると決めたあとも、気の重さは残ります。
気が重いのは、失礼だからではありません。
断る場面が、はじめから見えているからです。
見積もりを頼む時点で、2社にお断りの連絡を入れる未来が確定している。
未来が見えているのに、その連絡の仕方だけが分からない。
だから足が止まります。
裏を返せば、断り方さえ先に分かっていれば、頼むこと自体は怖くなくなります。
だからこの記事では、先に例文を置きました。
気持ちが変わったのは、現地調査のあとでした
私の場合は、少し順番が違いました。
相見積もりを取ると決めたときは、「よーし、しっかり比べるぞ」という気持ちだったのです。
3社に見てもらって、いちばん納得できるところにお願いする。
それだけのことだと思っていました。
気持ちが変わったのは、実際に来てもらってからです。
どの会社の方も、とても親切でした。
家の中をていねいに見て、こちらの希望を時間をかけて聞いてくれます。
出てきた見積書も、項目まで細かく作り込まれたものでした。
ここまでしてもらったのに、断らないといけない。
比べるつもりで始めたはずが、いつのまにか「辛いな」という気持ちに変わっていました。



なんせ相見積もり初心者です。ここまでしてもらったのに断るのか……と、だんだん気が重くなっていきました。
だから、これから相見積もりを取る方にお伝えしたいことがあります。
断りにくくなるのは、気が弱いからではありません。
相手がきちんと仕事をしてくれた証拠でもあります。
比べるためだけに頼んでいるのでは、と気になったら
相見積もりを頼むとき、ひとつ気になることがあります。
本命の会社は決まっているのに、比べるためだけに他社にも見積もりを出してもらっているのではないか、という後ろめたさです。
「自分も同じことをしているのでは」と気にする方がいます。
私は、比べるためだけに頼んだとは思いませんでした。
本命が決まっていたわけではなく、3社とも本気で検討していたからです。
実際、最終的にお願いしたC社は、いちばん最後に現地調査に来た会社でした。
最初から決まっていたら、1ヶ月かけて3社と打ち合わせを重ねたりしません。
本気で検討している会社に頼んでいるかぎり、後ろめたく思う必要はないというのが、私の実感です。
後ろめたさの正体は、別のところにありました
とはいえ、まったく後ろめたくなかったかというと、そうではありません。
ただ、後ろめたさの正体は、比べるためだけに頼んだことではありませんでした。
熱心に動いてくれた人を、待たせたうえで断ることでした。
とくに申し訳なかったのが、最初にお願いしたA社です。
A社は、問い合わせのメールから見積書の提出まで、何かと返事が早い会社でした。
こちらが最後のC社の見積もりを待っているあいだにも、「その後いかがですか」と電話をくださったほどです。
熱心に動いてくださったのに、こちらの返事は1ヶ月ほど遅れました。
遅れた理由は単純です。
一括見積もりサイトを使わず、自分で1社ずつ現地調査をお願いしたので、A社とC社では来ていただいた日が1ヶ月近く離れてしまいました。
返事が遅くなることは、A社にはあらかじめお伝えしていました。
それでも、申し訳なさは消えませんでした。
金額の問題でも、提案の質の問題でもありません。
時間をかけてもらった分だけ、断りにくくなっていたという、ただそれだけのことでした。
後ろめたさの正体が分かると、対策も見えてきます。
段取りを変えれば、後ろめたさは減らせます。
具体的な方法は、次の章でお伝えします。
頼むのは、本気で検討する会社だけ
線引きは、ひとつだけだと思っています。
本気で検討する会社にだけ頼むこと。
数を増やせば比較の精度は上がりますが、そのぶんお断りする会社も増えます。
しかも1社あたりにかけられる時間は減るので、比較そのものが雑になります。
わが家は3社にしました。
3社は、比べるには十分で、断るには多すぎない数でした。
頼む前に決めておくと、断るのがラクになる4つのこと


断りにくさは、性格の問題ではありません。
段取りでかなり減らせます。
「気にしなくていいですよ」で終わらせたくないので、頼む前に決めておくとラクになることを4つお伝えします。
①「相見積もりです」と最初に伝える
わが家は、3社とも最初から「相見積もりでお願いします」と伝えました。
最初に伝えておけば、お断りの連絡は「他社に決めました」の一言で済みます。
黙って進めたときだけ、断る場面で余計な説明が必要になります。
隠したほうが有利になることは、ひとつもありませんでした。
比べられると分かっている会社は、はじめから本気の内容を出してきます。
②見積書を他社に見せるのはダメ?わが家は見せませんでした
「A社の見積書をB社に見せて、値段を下げてもらえないか」と考える方もいると思います。
わが家は見せませんでした。
してはいけないことだと思ったからです。
見積書は、その会社が時間をかけて作った仕事の成果物です。
競合他社に渡すために作られたものではありません。
それに、見せて引き出した金額には根拠がありません。
中身を詰めた結果の価格ではなく、他社に合わせただけの価格だからです。
安くはなっても、工事の質が同じとはかぎりません。
金額を比べたいときは、見積書を見せるのではなく、同じ条件を伝えて出してもらうほうが確実です。
わが家は、設備のグレードをショールームで先に決めてから、残りの会社に見積もりを依頼しました。
条件をそろえると、価格の差がそのまま比べられるようになります。
③何社に頼むかを、先に決めておく
頼む会社の数は、そのままお断りする会社の数になります。
3社に頼めば2社に、5社に頼めば4社にお断りの連絡を入れることになります。
先に数を決めておかないと、「もう1社くらい」と増えていきます。
増えた分だけ、あとで重くなります。
わが家は3社でした。
比べるには十分でしたし、1社ずつときちんと向き合える数でもありました。
何社が適切かは、工事の規模や内容によっても変わります。
社数の決め方は別の記事にまとめているので、迷っている方は先に読んでみてください。


なお、相見積もりを取らないという選択もあります。
知り合いの工務店に頼む、以前お世話になった会社に続けて頼むといった場合です。
信頼できる相手がすでにいるなら、無理に増やす必要はないと思います。
④現地調査の日程は、できるだけ近い日にそろえる
4つのうち、いちばんお伝えしたいことです。
現地調査は、できるだけ近い日にまとめてください。
わが家は、最初のA社から最後のC社まで、見積もりが出そろうまでに1ヶ月ほどかかりました。
一括見積もりサイトを使わず、自分で1社ずつ探して日程を調整したためです。
1社に来てもらい、話を聞き、それから次の会社を探して連絡する——と進めていくと、日程は自然に離れていきます。
期間が空いたことで、2つの困りごとが起きました。
ひとつは、先に見積もりを出してくれた会社を待たせてしまうこと。
A社は熱心に動いてくださった会社だったので、待たせている実感が、そのまま申し訳なさになりました。
もうひとつは、比べにくくなること。
1ヶ月前に聞いた説明の細かいところは、正直なところ記憶が薄れます。
3社の話が近い日に並んでいれば、印象が新しいうちに比べられました。
日程をそろえるだけで、待たせる時間も、記憶のズレも減らせます。
断るのが気重い方ほど、日程を寄せてください。
待たせた時間の分だけ、断りにくくなるからです。
なお、返事が遅くなりそうなときは、一報を入れておくとお互いに楽になります。
わが家もA社には「返事が遅くなります」とお伝えしていました。
ただ、正直に言うと、一報を入れても待たせている事実は変わりません。
申し訳なさが完全に消えることはありませんでした。
だからこそ、そもそも日程を寄せておくほうが効きます。



相見積もりは、現地調査をできるだけ近い日にして、スタートをそろえたほうがいいなと思いました。1ヶ月空けてしまったのが、いちばんの反省です。
設備のグレードをそろえて比べるのと同じで、時期もそろえたほうが、フェアに比べられます。
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実際に、私が2社を断ったときの話


2社とも、メールでお伝えしました
お断りの連絡は、A社・B社ともメールにしました。
電話のほうが誠意が伝わる、という考え方もあると思います。
それでもメールを選んだのには、3つの理由がありました。
ひとつめは、それまでのやりとりがメールだったからです。
問い合わせも、日程の調整も、見積書のやりとりも、すべてメールで進んでいました。
最後だけ電話に切り替えるほうが、かえって不自然に感じました。
ふたつめは、文字で残るからです。
いつ、どんな内容でお断りしたのかが記録になります。
言った言わないになる心配もありませんし、あとから自分で読み返すこともできます。
実際、メールで残していたおかげで、当時の文面をこの記事にそのまま載せられています。
みっつめは、電話が苦手だからです。
かけるタイミングによっては相手の時間を奪ってしまう気がして、どうしても気が引けてしまいます。
メールなら、相手の都合のいいときに読んでもらえます。
正直に言うと、みっつめがいちばん大きかったかもしれません。
それでも、メールでお断りして失礼にはあたらなかったと思っています。
A社——いちばん申し訳なかった会社
先にお伝えしたとおり、A社はとても熱心な会社でした。
問い合わせのメールから見積書の提出まで、何かと返事が早い。
こちらがC社の見積もりを待っているあいだにも、「その後いかがですか」と電話をくださいました。
そのA社を、1ヶ月ほど待たせたうえでお断りすることになりました。
正直に言うと、送信ボタンを押すまでに時間がかかりました。
けれど、返信はすぐに届きました。
しかも、責める言葉はひとつもありませんでした。
ご理由もいただきありがとうございます。
是非、満足のいくリフォームをされてください。
断った相手から、リフォームの成功を願う言葉が返ってきたのです。
拍子抜けするほど、あっさりと終わりました。
断る前にいちばん怖いのは、断ったあとに何を言われるかだと思います。
わが家の場合、返ってきたのは責める言葉ではなく、応援の言葉でした。
そして、返信を読んで思ったのは「やっぱりいい会社だな」ということでした。
お断りしたあとなのに、好感だけが残ったのです。



ずっと気が重かったのに、返信を読んだら肩の力が抜けました。やっぱりいい会社だな、と思いました。
B社——断ってよかったと思えた会社
もう1社のB社は、まったく違う結果になりました。
先に、B社の名誉のために書いておきます。
B社の見積書は、他の2社と同じようにきちんと作られていました。
営業の方の対応も、打ち合わせのあいだは普通でした。
しかも金額は、3社でいちばん安かったのです。
それでも、うまく言葉にできない違和感がありました。
理由を聞かれても答えられない種類の、ぼんやりした引っかかりです。
そして、お断りのメールを送ったあと、B社からは返信がありませんでした。
数日待っても届かなかったので、電話でも連絡を入れました。
打ち合わせのあいだは、メールを送ればすぐに返事が来ていた会社です。
電話でのやりとりも、あまり心地よいものではありませんでした。
金額はいちばん安かったけれど、B社にお願いしなくてよかった、と思いました。
断る理由は、正直にお伝えしました
2社とも、理由をぼかしませんでした。
わが家のリフォームのきっかけは、給湯管からの水漏れです。
工事の中心は配管の交換でした。
だからC社にお願いした理由も、「配管の取り替えの症例が多い業者さまにお願いすることにしました」とそのまま書きました。
金額を理由にはしませんでした。
実際、いちばん安かったB社を選んでいないので、金額は決め手ではなかったからです。
理由を正直に書いてよかったと思っています。
ぼかすと、相手は「何がいけなかったのか」を考え続けることになります。
理由がはっきりしていれば、相手も納得して次に進めます。
そして何より、正直に書いたほうが、自分の気持ちが軽くなりました。
A社の返信にあった「ご理由もいただきありがとうございます」という一文が、その証拠だと思っています。
断るときの対応に、その会社の本音が出る
2社を断ってみて、思ったことがあります。
断る場面は、その会社を見る最後の機会になる、ということです。
見積もりを検討しているあいだ、こちらは「お客さま」です。
会社にとって、丁寧に接する理由があります。
けれどお断りを伝えた瞬間から、こちらは契約しない相手になります。
理由がなくなったあとの対応にこそ、その会社の姿勢が出るのだと思いました。
しかも、悪いほうにだけ出るわけではありません。
A社は、契約しないと決まったあとに、リフォームの成功を願う言葉をくれました。
お断りしたあとの対応で、かえって好感が強くなった会社です。
一方のB社からは、返信がありませんでした。
同じ「断る」という場面なのに、返ってきたものはまるで違いました。
ただ、ここは正直に書いておきたいことがあります。
B社から返信が来なかったのは、私の書き方のせいでもあったと思うのです。
理由は次の章で、2通のメールを並べてお見せします。
自分で読み返して気づいたことなので、あわせて読んでいただけたらうれしいです。
いずれにしても、断る前に感じていた違和感は、消えませんでした。
うまく説明できない違和感は、無視しなくていい——わが家の経験からお伝えできるのは、そこです。
実際に送った3通の全文と、業者さんに聞いた本音


ここからは、実際に送った文面をそのまま公開します。
わが家がやりとりしたのは、3通です。
- A社へのお断りメール
- B社へのお断りメール
- A社から届いた返信
担当者のお名前は〇〇に置き換えていますが、それ以外は当時の文面のままです。
A社に送ったお断りメール(全文)
お世話になっております。
先日はマンションリフォームのお見積りをいただき、誠にありがとうございました。
検討を重ねました結果、今回は別の業者様にお願いすることとなりました。
お忙しい中ご対応いただきましたのに、誠に申し訳ございません。
今回のリフォームは〇〇さんが心配されていたように「給湯管の取り替え」がメインだったので、配管の取り替えの症例が多い業者さまにお願いすることにしました。
もし、間取りの変更がメインでしたら提案力がある〇〇さんにお願いしていたと思います。
今後また機会がございましたら、その際はぜひご相談させていただければと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
B社に送ったお断りメール(全文)
お世話になっております。
先日はマンションリフォームのお見積りをいただき、誠にありがとうございました。
検討を重ねました結果、今回は別の業者様にお願いすることとなりました。
お忙しい中ご対応いただきましたのに、誠に申し訳ございません。
今後また機会がございましたら、その際はぜひご相談させていただければと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
2通を並べて気づいたこと
お気づきでしょうか。
2通は同じ型で書かれていて、B社のメールには真ん中の2段落がありません。
| 内容 | A社へのメール | B社へのメール |
|---|---|---|
| お礼 | ✅ | ✅ |
| 別の会社に決めた報告 | ✅ | ✅ |
| お詫び | ✅ | ✅ |
| 断った理由 | ✅ | なし |
| 相手の良かったところ | ✅ | なし |
| 今後のごあいさつ | ✅ | ✅ |
A社には、断る理由と、A社の良かったところを書いています。
B社には、どちらも書いていません。
つまりB社に送ったのは、終わりを告げるだけの連絡でした。
返事のしようがない文面です。
返信が来なかったのは、B社の姿勢だけの問題ではなかったかもしれません。
自分の古いメールを読み返して、はじめて気づきました。
もうひとつ、書きながら気づいたことがあります。
A社には「提案力がある」と自然に書けたのに、B社には書けませんでした。
書けなかったのは、書けるだけの気持ちがなかったからです。
お断りのメールの厚みは、その会社をどう思っていたかを、そのまま映していました。
A社から届いた返信(全文)
お世話になっております。
ご連絡ありがとうございました。
ご理由もいただきありがとうございます。
是非、満足のいくリフォームをされてください。
またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
注目していただきたいのは、1行だけです。
ご理由もいただきありがとうございます。
断った理由を書いたことに、相手からお礼が返ってきました。
理由を書くのは、こちらの自己満足ではなかったのだと思います。
受け取る側にとっても、ありがたいことなのだと分かりました。
理由を書こうかどうか迷っている方は、書くほうを選んで大丈夫です。
業者さんに聞いてみました|メールと電話、そして断られる側の本音


「お断りはメールでもいいのか、電話のほうがいいのか」
迷う方が多いところだと思います。
わが家はメールを選びましたが、受け取る側は実際のところどう感じているのでしょうか。
B社から返信が来なかったとき、気になってThreadsで聞いてみました。


リフォーム業者の方から、たくさんの意見が届きました。
断られる側の本音なので、そのまま載せます。
「メールで十分」という声が目立ちました
メールをいただければ充分です。(弊社の場合)
誠意ある文面ならメールでも充分伝わると思いますよ!
電話のほうが丁寧だろうと思い込んでいたので、意外でした。
なかには、電話のほうが失礼だという意見もありました。
断るんでしょう? 電話の方が失礼ですよ。忙しいのにわざわざ相手の時間を奪って断る。


迷ったときは、自分が続けやすいほうを選んで大丈夫だと思いました。
共通していたのは「時間」と「お金」でした
時間とお金だからね。見積りした時間は戻って来ないのよ!
見積するだけで、相手の時間、お金も奪うので、電話で断るのもいいと思います。
見積書は無料で出てきますが、作る側には時間もお金もかかっています。
業者の方は、失礼かどうかではなく、時間とお金で考えていました。
施主だった私には、まったくなかった視点です。
いちばん共感を集めたのは、厳しい意見でした
正直に書きます。
いちばん多くの「いいね」がついたのは、相見積もりそのものを歓迎しない意見でした。
正直な所、見積書作るのもコストが掛かってます!
見積もり無料なんて唄ってますが(中略)さまざまな経費がお客様には見えない所で発生してます!
誠意をもって依頼なりお断りなどした方が良いでしょう!




読んで、胸が痛くなりました。
それでも、隠さずに載せます。
相見積もりを取る以上、相手の時間とお金を使わせているのは事実だからです。
声をいただいて、心に決めたことが3つあります。
- 本気で検討する会社にだけ頼む
- 断るときは必ず連絡する
- 誠意のある文面で伝える
「気にしなくていいですよ」で済ませてはいけない話だと思いました。
業者さんも、連絡がないと悲しい
いちばん意外だったのは、断りの連絡そのものを待っている方が多かったことです。
連絡ないのは、悲しいです。
同じようなことをしていますが、正直連絡をもらえないこともあります。そんな時は気が滅入ってしまいますが……


業者の方が困っているのは、断られることではありませんでした。
連絡が来ないまま、宙ぶらりんで終わることでした。
わたし自身、相見積もりを取ること自体が失礼ではないかと悩んでいました。
けれど本当に失礼なのは、相見積もりを取ることではなく、連絡をしないことのほうでした。
いっぽうで、「断りの連絡すら必要ないです」という声もありました。


正解がひとつではないことも、よく分かりました。
わが家がB社に電話も入れた理由
メールは、送った記録が残るので、後からもめませんよね
念の為、電話もしたら?!
助言をいただいて、電話も入れました。
ただ、B社の対応はそっけないものでした。
正直なところ、電話まではしなくてもよかったかな、とも思っています。
それでも、連絡が届いたかどうかを確かめられたので、後悔はしていません。
電話で断る場合
電話のほうが気持ちが伝わる、という方もいると思います。
その場合は、順番だけ決めてからかけると落ち着いて話せます。
「〇〇です。先日はお見積りをありがとうございました。
検討した結果、今回は別の会社にお願いすることにしました。ご対応いただいたのに申し訳ありません。
今回は〔重視した条件〕を優先したので、〔条件に強い会社〕にお願いすることにしまして……。
またご相談させていただくことがあるかもしれません。ありがとうございました。」
言い出しにくいときは、「申し上げにくいのですが」を頭に置くと、あとが続けやすくなります。
引き止められたときは、「もう決めてしまいましたので」で十分です。
値引きを提示されることもありますが、金額で決めていないなら、揺らぐ必要はありません。
メールの返信が来ないときは、電話も
わが家がB社にしたことです。
お断りのメールを送ったのに、返信が来ませんでした。
送りっぱなしで終わらせないほうがいいと思います。
迷惑メールに振り分けられていたり、担当の方が異動していたりすることもあるからです。
目安は、2〜3営業日です。
返信がなければ、電話で「先日メールをお送りしたのですが、届いておりますでしょうか」と確認すれば角が立ちません。
お断りの連絡は、届いてはじめて完了します。
相手も、返事が来なければ次の予定を組めません。
断るときによくある不安


そもそも相見積もりを取るのは失礼ですか?
失礼にはあたりません。
リフォーム会社の側も、相見積もりを前提に動いています。
見積もりを出したお客さま全員と契約できるとは、はじめから思っていません。
わが家も3社とも最初から「相見積もりでお願いします」と伝えましたが、嫌な顔をされたことは一度もありませんでした。
見積もりにお金はかかりますか?断ったらキャンセル料は?
わが家は3社とも無料でした。
お断りしたあとに、キャンセル料を請求されたこともありません。
リフォームの見積もりは無料の会社がほとんどです。
ただし、詳細な図面作成や特殊な調査が必要な場合は費用がかかることもあります。
心配なときは、依頼するときに「お見積りは無料ですか」と確認しておくと安心です。
断るまで、どれくらい待たせていいですか?
わが家は、最初のA社から最後のC社まで1ヶ月ほど空いてしまいました。
正直に言えば、待たせすぎだったと思っています。
待たせた時間の分だけ、断りにくくなります。
対策は2つです。
現地調査の日程をできるだけ寄せることと、遅くなりそうなときに一報を入れておくことです。
メールで断るのは失礼ですか?
失礼にはあたりません。
わが家は2社ともメールでお断りしました。
A社からはすぐに返信が届き、気持ちよく終わっています。
実際に業者の方々からいただいた意見は、「業者さんに聞いてみました」の章にまとめています。
ただし、返信が来ないときは電話も入れてください。
連絡しないで、そのままにしてもいいですか?
おすすめしません。
Threadsで業者の方に聞いたところ、「連絡ないのは、悲しいです」「正直連絡をもらえないこともあります。そんな時は気が滅入ってしまいます」という声がありました。
相手は返事を待っているあいだ、次の予定を組めません。
「メールをいただければ充分です」という声も届いています。
業者の方が困っているのは、断られることではなく、返事が来ないことのほうです。
それに、連絡しないままだと、こちらの気持ちも宙ぶらりんのまま残ります。
メール1通で終わる話です。
断ったあとに、やっぱりお願いしたくなったら?
連絡して大丈夫です。
わが家のお断りメールにも「今後また機会がございましたら」と書いていますし、A社の返信にも「またご縁がありましたら」とありました。
社交辞令のようでいて、関係を切らないための言葉でもあります。
理由を正直に伝えて断っていれば、戻りやすくもなります。
「他社に合わせます」と言われたらどうすれば?
値下げの提案が出てくることがあります。
判断するときは、なぜ最初からその金額でなかったのかを考えてみてください。
下げられる余地があったのに出していなかった、ということでもあります。
金額で決めていないなら、理由を変える必要はありません。
まとめ|金額で決めないから、断ることになる


最後に、お伝えしたことをまとめます。
- リフォームの相見積もりは失礼ではない。大きな買い物なのでお互いに当たり前
- 「相見積もりです」と最初に伝えておくと、断るときが楽になる
- 他社の見積書は他社に見せない。条件をそろえて出してもらうほうが確実
- 頼む社数は先に決める。社数はそのまま断る数になる
- 現地調査の日程はできるだけ寄せる。待たせた時間の分だけ断りにくくなる
- 断り方はメールで十分。断った理由と、相手の良かったところを書く
- 返信が来なければ電話も入れる。お断りは届いてはじめて完了する
わが家は3社に見積もりを取り、いちばん安かったB社ではなく、C社にお願いしました。
決め手は、配管の工事に詳しいことでした。
金額で決めなかったからこそ、2社にお断りの連絡をすることになりました。
逆に言えば、金額だけで選ぶなら相見積もりは要りません。
いちばん安い会社を選べば終わりだからです。
断る場面が出てくるのは、金額以外のところで選ぼうとしている証拠だと思います。
そして、金額以外の部分は、会って話さないと分かりません。
見積書に人柄は書かれていないからです。
現地調査で顔を合わせれば、担当者の人となりも、会社の雰囲気も、だいたい伝わってきます。
わが家の場合、最後は相性でした。
断ったあとの対応まで見て、はじめて分かることもありました。
最後に、業者さんに聞いていちばん心に残った言葉をもう一度書きます。
「連絡ないのは、悲しいです」
失礼なのは、相見積もりを取ることではありません。
連絡をしないことのほうです。
きちんと断る人は、それだけで十分に誠実だと思います。
断るのは気が重いことです。
でも、断ってはじめて分かることもあります。
これから見積もりを取る方の背中を、少しでも押せたらうれしいです。








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