リフォームの見積書を前にして、「もう少し安くならないかな」と思ったことはありませんか。
- でも、値引きをお願いしたら失礼かもしれない。
- 手抜き工事をされたら困る。
私も同じように迷って、結局、自分からは一度も値引きを頼みませんでした。
わが家は築23年のマンションで、水漏れをきっかけにリフォームしました。
3社に相見積もりを取り、手元には3社分の見積書が残っています。
この記事では、3社の見積書に実際に入っていた値引きの金額と、タイミング別の損しない言い方をまとめました。
読み終わるころには、「頼んでいいのかな」と迷う時間が減り、何を、いつ、どう言えばいいかが分かります。
値引き交渉は、値引きありきではなく「相談」としてなら、したほうがいいです。
値引き交渉はしたほうがいい?


【結論】値引き交渉は、したほうがいい
値引き交渉は、したほうがいいと思います。
理由は2つあります。
1つ目は、頼まなくても見積書に値引きが入っていたことです。
金額を下げる余地は、最初から見積書の中にありました。
2つ目は、お願いすること自体は失礼ではないことです。
「もう少し安くなりませんか」と伝えるのは、ふつうの相談の範囲です。
失礼になるのは、言い方とタイミングを間違えたときです。
他社の見積書を見せて「これより安くして」と迫るような頼み方は、相手の気持ちを損ねます。


わが家は失礼だと思って頼まなかった
わが家は、自分からは一度も値引きを頼みませんでした。
値引きをお願いするのは、相手に失礼だと思っていたからです。
工務店さんは、時間をかけて見積書を作ってくれています。
その金額に「高い」と言うようで、口に出せませんでした。
伝えたのは、「予算は500万円です」という金額だけです。
それでも見積書には値引きがあった
頼んでいないのに、3社のうち2社の見積書には値引きの行がありました。
A社は−4,300円、C社は−115,554円です。
わが家が契約したのはC社です。
C社の値引きは、見積もり総額の約1.9%にあたります。
C社の値引きがいちばん大きかったから、C社を選んだわけではありません。
選んだ理由は、別の章で書いています。
値引きの行の金額だけで、会社の安さは比べられません。
くわしくは、次の章で3社の見積書を並べて説明します。
今思えば、もっと相談すればよかった
リフォームが終わってから、ほかの人の話や記事を読む機会が増えました。
そこで、値引きを相談するのはめずらしくないことだと知りました。
頼まなくても値引きが入っていたのなら、ひと言相談すれば、もう少し動いたかもしれません。
今思えば、言い方を選んで、もっと相談すればよかったと思っています。
値引きをしない会社もある
ただし、値引きにまったく応じない会社もあります。
最初から値引きを見込まない金額で見積もりを出す会社もあるからです。
わが家の3社でも、B社の見積書には値引きの行がありませんでした。
それでも、B社は総額が3社でいちばん安い会社でした。
値引きの行がないことは、高い会社という意味ではありません。
値引きに応じてもらえなくても、気まずくなる必要はありません。
相談して、できないと言われたら、それで終わりにすれば大丈夫です。
3社の見積書で見る値引きの実額


3社の見積書を並べると、大きく下がっていたのは「値引き」の行ではなく、LIXILの設備の価格でした。
値引きの行は3社でばらばら
見積書の最後にある「値引き」の行は、3社でまったく違いました。
| A社 | B社 | C社 | |
|---|---|---|---|
| 見積書の合計(税込) | 5,698,000円 | 5,259,378円 | 6,000,000円 |
| 「値引き」の行 | −4,300円 | なし | −115,554円 |
| 合計に対する割合 | 約0.1% | ― | 約1.9% |
A社とC社は、値引きのあとの合計がきりのいい金額になっていました。
C社の値引きは3社でいちばん大きいのに、合計はC社がいちばん高い金額です。
反対に、値引きの行がないB社の合計が、3社でいちばん安くなっていました。
「値引き」の行が大きい会社が、安い会社とはかぎりません。


値引きより大きいリクシルの割引率
わが家の見積書でいちばん大きく下がっていたのは、LIXILの設備の価格です。
わが家はキッチン・浴室・洗面台を、すべてLIXILでそろえました。
3社の見積書では、どの設備も定価から3〜6割ほど割り引かれていました。
| 設備(LIXIL) | 定価 | 見積もり | 割引 |
|---|---|---|---|
| ユニットバス(リノビオ) | 130万〜160万円台 | 3社とも52万〜59万円 | 約6割引 |
| キッチン(シエラ) | 110万円台 | B社 40.3万円 | 6割強引き |
| 洗面化粧台(クレヴィ) | 50万円前後 | B社 24.9万円 C社 29.3万円 | 約5割引 約4割引 |
※洗面化粧台は、B社とC社で幅の構成が違います
ユニットバスだけで、定価より70万円以上安くなっています。
C社の「値引き」の行は約11.6万円なので、LIXILの設備の割引のほうがケタ違いに大きい金額です。
C社のキッチンの見積書では、本体が約6割引、コンロなどの機器類が約3割引と、1枚の見積書の中でも割引率が違っていました。
割引率はメーカーで違う
割引が大きかったのは、設備だからではなく、LIXILでそろえたからです。
わが家は工務店さんに「メーカーを統一したほうが値引き率もいい」と言われて、LIXILで統一しました。
キッチンと浴室は、どちらも定価の6割前後が引かれています。


一方で、タカラスタンダードのキッチンは、値引きの幅が小さいメーカーです。
ただ、定価そのものが低いので、割引後の金額で比べると差は縮まりました。
割引率が低いからといって、タカラスタンダードがとても高いわけではありません。


割引率の大きさだけで「安い」「高い」を決めると、判断を誤ります。
設備がまだ決まっていない人は、見積もりを比べる前に、ショールームで実物と定価を確かめておくと安心です。


値引きの相場は一律ではない
値引きの相場は、一律ではありません。
わが家の3社の見積書だけでも、値引きの幅はこれだけ違いました。
- 「値引き」の行:なし〜合計の約1.9%
- 設備の割引:約3割引〜6割強引き(同じ見積書の中でも違う)
「相場は◯%」という数字と比べるより、手元の見積書で「どの行が、定価から何割引きか」を見るほうが確かです。
タイミング別・値引き交渉の損しない言い方


値引きの言い方は、相見積もり中・契約直前・契約後で変わります。
相見積もり中の値引きの言い方
相見積もり中は、値引きを頼むより、条件を伝える時期です。
初めて担当者に会ったときの言い方
初めて会う日は、値引きの話より、要望を伝えます。
わが家は1社目のA社には、要望を口頭で伝えました。
B社とC社には「同じメーカーの同じグレードで」と伝えて、比べる条件をそろえています。
「予算は◯万円です」と伝える
予算は、ぼかさずに金額で伝えます。
わが家も「予算は500万円です」と、金額だけを伝えて相談しました。
相見積もり中だと伝える
わが家は3社すべてに、最初の問い合わせで「何社かにお願いして比べています」と伝えました。
嫌な顔をされたことは、一度もありません。
ただし、他社の見積書は見せていません。
「もう少し安くなりませんか」はよくても、他社の金額を見せて下げさせるのは別の話です。
契約直前の値引きの言い方
会社を1社に決めたら、契約の前が値引きを相談しやすい時期です。
わが家は使っていませんが、今なら次の言い方をします。
「御社に決めたいので」と伝える
「御社に決めたいのですが、あと少しだけ相談できませんか」
契約が決まるかどうかは、会社にとって値引きを考える理由になります。
金額を言い切らずに、提案を聞く言い方もあります。
予算が厳しく、このくらい下がればお願いしたいのですが、何か良い提案はありませんか?
出典:教えて!住まいの先生(Yahoo!不動産)
提案への感謝を添える
値引きの前に、ここまでの提案へのお礼を伝えます。
「いろいろ提案していただいて、ありがとうございます」
お礼があれば、値切りではなく相談として受け取ってもらえます。
メールで値引き交渉する例文
対面で言いにくければ、メールでも大丈夫です。
件名:お見積もりについてのご相談
◯◯様
いつもお世話になっております。◯◯です。
先日はお見積もりをいただき、ありがとうございました。
ご提案の内容に満足しており、御社にお願いしたいと考えています。
ただ、予算が◯万円のため、もう少し金額を抑えられないかご相談させてください。
設備のグレードや工事の範囲で調整できるところがあれば、ご提案いただけると助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。


契約後の打ち合わせでの値引き
わが家で金額が下がったのは、契約後の打ち合わせでした。
設備の仕様を考える時間がほしくて、工事は2月にしてもらいました。
クロスや造作は、契約後の打ち合わせで決めています。
ただし、着工後や完工後の値引きは嫌がられると、リフォームの営業担当者も書いています。
値引きの相談は、仕様を決める打ち合わせの間に済ませます。
割引率が自然に深くなった
設備の割引率は、打ち合わせを重ねるうちに、工務店さんのほうから深くしてくれました。
設備工事は、当初の見積もりから約12万円下がっています。
工務店さんの判断なので、どこの会社でも同じように下がるとはかぎりません。
「掲載に協力します」で10万円引き
C社から、施工例としてホームページに載せる条件で、10万円の値引きを提案されました。
会社から言われなくても、「施工例の掲載に協力できます」と伝えてみる価値はあります。
同時に増えた金額もある
契約後は、下がった金額だけでなく、増えた金額もあります。
当初の見積もり600万円から、最終の574万円までの主な動きは次のとおりです。
減った項目
- 内装工事:約24万円(クロスのグレードを下げた分など)
- 設備工事:約12万円(打ち合わせで割引率が深くなった分)
増えた項目
- 木工事:約8万円(打ち合わせで追加した造作)
- その他工事:約29万円(内窓・食器棚・壁掛けテレビの下地など)
クロスは1000番クラスから量産クラスに落として、44,000円下げました。
増やす所と減らす所を同じ打ち合わせで話すと、合計の金額で考えやすくなります。
最終の見積もりの金額が、そのまま実際の支払い額でした。


値引きしやすい費用・しにくい費用


わが家の見積書で動いたのは、設備の割引率と、クロスなどのグレードでした。
反対に、配管の金額は最初から最後まで動いていません。
下がりやすいのは設備の割引率
設備は定価からの割引で値段が決まるので、割引率が変われば金額も動きます。
わが家の設備工事が打ち合わせを重ねて約12万円下がったのも、割引率が深くなった分です。
工事費や諸経費は削りにくい
3社の見積書には、どれも33万〜40万円の諸経費がありました。
工事費は職人さんの手間、諸経費は現場の管理などにかかる費用です。
設備のように定価から割り引く費用ではないので、値引きを相談するなら設備のほうが話しやすいと思います。
わが家は、工事費や諸経費の値引きは相談していません。
「一式」の中身を聞けばよかった
見積書には「◯◯工事 一式」と書かれた行があります。
B社の見積書では、A社が3行に分けていた設備・ガス・電気工事が、1行の「一式」にまとまっていました。
わが家は、「一式」の中身を聞かないまま契約しています。
今なら「一式の中には何が入っていますか」と聞きます。
中身が分かれば、どこなら削れるかを相談できるからです。
配管など見えない所は削らない
壁や床の中に隠れる配管は、削らないと決めていました。
わが家のリフォームは、給湯管の水漏れがきっかけだったからです。
C社の見積書で、配管の4行は277,200円です。
最初の見積もりから最終まで、金額は動いていません。
工事中に、配管が理由の追加請求もありませんでした。
値引きを相談するなら、あとから直せない所ではなく、クロスのように選び直せる所から考えます。


値引き交渉のコツと事前準備


値引きの相談は、言い方より先に準備で決まります。
相場・比べる相手・予算・優先順位の4つがそろうと、何をどこまで相談するかがはっきりします。
相場を知っておく
相場を知らないと、見積書の金額が高いのか安いのか判断できません。
わが家は「知識なし」から始めたので、3社の見積もりを並べて、やっと相場の感覚がつかめました。
箇所ごとの相場とわが家の実額は、別の記事にまとめています。
相見積もりで比べる相手を持つ
値引きを相談する前に、比べる相手がいることが大切です。
1社だけでは、値引きが入っていても、その金額が妥当かどうか分かりません。
わが家は自分で会社を探して、現地調査を4社、相見積もりを3社にお願いしました。
同じ要望を会社ごとに伝え直す作業は、正直しんどかったです。
今やるなら、一括見積もりサイトを使います。
条件をまとめて伝えられるので、比べる相手を早くそろえられるからです。




予算を決めておく
予算は、相談を始める前に金額で決めておきます。
わが家の予算は500万円でしたが、最終的には574万円になりました。
理由は、途中で間取り変更を決めたことです。
予算が決まっていれば、オーバーしたときにどこを削るか、線を引けます。
優先順位を決めておく
削っていい所と、削らない所を先に決めておきます。
わが家が削らなかったのは、配管のような見えない所です。
反対に、クロスはグレードを下げてもいい所でした。
夫婦で大きく意見が割れたことは、ほとんどありません。
優先順位が決まっていたので、打ち合わせで迷う場面が少なかったです。
しないほうがいい値引き交渉


値引きの相談はしてもいいですが、言い方や求め方を間違えると、かえって損をします。
避けたい強い言い方
高圧的な言い方や、他社と天秤にかける言い回しは避けます。
リフォーム店を経営している人も、住宅のQ&Aサイトで同じことをすすめていました。
根拠のない大きな値引きも、求めないほうがいいです。
同じ質問には、端数を切る程度ならともかく、根拠なく大きく下げるのはあり得ない、という業者の回答もありました。
値引き後の工事の質は見えない
値引きで下がった分を工事のどこで調整したのかは、施主からは見えません。
同じ質問には、無理な値引きの分、ランクを下げた資材を使われる可能性が気になる、という工務店の回答もありました。
値引きを頼むなら、どこで金額を下げたのかを聞いておくと安心です。
最安を求めすぎない
わが家が契約したのは、見積書の合計が3社でいちばん高かったC社です。
C社を選んだのは、配管のような見えない部分に強い会社だと思えたからです。
水漏れがきっかけのリフォームだったので、配管をきちんと扱えることが何よりの条件でした。
いちばん高く見えたC社と契約して、後悔はしていません。
値引き以外で費用を抑える方法


費用は、値引きを頼まなくても、選び方で下げられます。
こだわらない所はグレードを下げる
こだわらない所は、グレードを下げたり、やめたりして費用を抑えました。
- トイレの交換は、予算オーバーのため今回は見送り
- クロスは、1000番クラスから量産クラスへ
閑散期で値段は変わる?
リフォームには混む時期と空く時期があり、空いている時期は相談に乗ってもらいやすい、と言う業者もあります。
ただ、時期で値段が下がると言い切れるデータは見つかりませんでした。
わが家は閑散期があること自体、知りませんでした。
工務店さんからは「早ければ年始すぐ」と言われましたが、設備の仕様を考える時間がほしくて2月にしています。
時期で値段が変わるかは、聞いていません。
急いでいないなら、工事の時期も相談してみる価値はあると思います。
補助金を使う
内窓は、窓リノベ補助金を使いました。
内窓1箇所で57,000円の交付が決まり、交付決定から71日後に振り込まれています。
補助金は、値引きと違って交渉がいりません。
使える制度がないか、契約の前に工務店さんに聞いておくと安心です。


値引き交渉のあとの関係づくり


リフォームは、工事が終わったら終わり、ではありません。
だからこそ、アフターまできちんとフォローしてくれる関係が大事だと思っています。
差し入れは迷ったけど渡した
工事中の差し入れは、渡すかどうか迷いました。
担当の工務店さんに聞くと、「こっちでも用意するので」という返事です。
それでも、一応お菓子を用意して渡しました。
差し入れは、なくても問題ありません。
迷ったら、担当者さんに聞いてみると安心です。
引き渡し後も相談できる関係
引き渡しのあとも、ちょっとした不具合を4件相談しています。
廊下と寝室の境目の見切り材が浮いたときは、連絡から3日後に来てもらえました。
費用はかかっていません。
顔を知っている人が来てくれると分かっているので、連絡するハードルは低いです。


リフォームの値引き交渉のよくある質問
値引きの相場はどれくらい?
値引きの相場は、一律ではありません。
わが家の3社の見積書では、「値引き」の行はなし〜合計の約1.9%でした。
LIXILの設備は、定価から3〜6割ほど割り引かれていました。
値引き交渉のタイミングはいつ?
相談しやすいのは、会社を1社に決めて契約する前です。
わが家のように、仕様が決まっていなければ契約後の打ち合わせでも金額は動きます。
着工後や完工後の値引きは、難しいと考えておきます。
値引き交渉はメールでもいい?
メールでも大丈夫です。
対面で言いにくい人は、本文の例文を使ってください。
断るときは何と言えばいい?
断りの連絡は、メール1通で十分です。
わが家は2社にメールで断り、断った理由と、相手の良かったところを書きました。
予算オーバーはどこから削る?
こだわらない所のグレードから削ります。
わが家はトイレの交換を見送り、クロスのグレードを下げました。
配管のような見えない所は、削っていません。
まとめ
正直に言うと、私は値引き交渉が苦手です。
交渉して安くなっても、そのぶん手抜きをされたらいやだな、と思ってしまうからです。
それでも、リフォームは予算あってのもの。
金額をあいまいにしたままだと、どんどん増額になってしまうのもリフォームです。
だからこそ、値引きありきではなく、「相談」として工務店さんと話し合うのが大事だと思います。
相談するときに押さえておきたいのは、次の4つです。
- 「値引き」の行より、設備の割引率を見る(割引の深さはメーカーで違う)
- 相談しやすいのは契約の前
- 予算は金額で伝え、削らない所を先に決めておく
- 最安や値引きの額だけで会社を選ばない
リフォームは、工事が終わったら終わり、ではありません。
値引きの額より、アフターまで相談できる会社かどうかで選ぶのが、いちばん損しない方法だと思います。
そして、相場が分かったのは、3社に相見積もりを取ったからです。
1社だけだったら、見積書の金額が高いのか安いのか、分からなかったと思います。
わが家は自分で3社を探しましたが、今なら一括見積もりサイトを使います。


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